貧乏性の人は、あれこれと人が持っているものばかり欲しがって、将来の心配事も絶えない。心の底ではお金持ちになりたいと思っていても、自然と「お金と時間の両方」を無駄遣いする生活をしてしまっていて、いつまで経ってもお金持ちになれないのが特徴だ。
今回は、貧乏性から脱却してお金持ちになりたい人のために、世界に名を連ねる超お金持ちが実践するミニマムライフのポイントを紹介したい。貧乏性な人とミニマリストの違いとは!?
まず貧乏性な人ってどんな人?
例えば、家と車のローン返済を抱えながら「節約」に時間を掛けている夫婦。この夫婦は今、「新しい車」や「新しいスマホ」を欲しがっているとしよう。しかも、心の底ではお金持ちになりたいと思っていて、年に1回は「宝くじ」を買っている。典型的な貧乏性の夫婦である。
最近の若者は車を持たないと言われているから、ここまで貧乏性の人は今は減ってきていると思う。でも、スマホ中毒になっている夫と、節約魔になっている主婦という組み合わせは多い気がする。こういう典型的な貧乏性を治すには、まず貧乏性の特徴を理解する必要がある。
ローンの利子返済を理解していない
ローン返済を抱えることは「タダ働きの時間を自分でつくっている」のと同じである。でも、それに気付けていないのが貧乏性の人。月々の利子返済が1万円としたら、時給1000円で毎月10時間が無駄になっているという計算ができていないのだ。
同様に、月々の利子返済が1万円の家庭で、今度は「1ヶ月掛けて1万円を節約する」主婦を考えてみよう。その1ヶ月の努力はすべて「なくても良かった努力」ということになる。この仕組みを理解できずにいると、まさに「貧乏暇なし」の状態に陷ってしまうわけだ。
お金を負債に変える形で使ってしまう
新しい車、新しいスマホは、買った途端に「価値が下がる」ので、資産ではなく負債になる。しかも、使用していくと「売価」はどんどん下がり、上がることは決してない。購入価格との差額は広がるばかりで、数年先には「価値がゼロになる」という特性まで持っている。
ギャンブルや宝くじも同じだ。基本的に「運営側が儲かる仕組み」になっているから、買えば買うほどに「購入者側は運営側を儲けさせる」負債になる。お金持ちなら、こんな風にお金を使ったりはしない。貧乏性の人だけが、こういう風にお金を使ってしまうのだ。
貧乏性な人とミニマリストの違い
たまに「ミニマリストってケチな人でしょ」とか「ミニマリストって貧乏臭い!」と批判している人を見掛けるけど、貧乏性の人と本当のミニマリストは全然違う。ただ、ミニマリストを気取った隠れ貧乏性の人が、勝手にミニマリストを名乗って紛れ込んでいるだけなのだ。
隠れ貧乏性(似非ミニマリスト)の見分け方
貧乏性の人は、周りの人が買っているものが気になって不要なものを欲しがったり、見た目や世間体を気にして必要以上に高いものを買ったりする。僕の目には、今日買ったものについて毎日のように話している人も「隠れ貧乏性な人」もしくは「業者の回し者」として映る。
本当のミニマリストは、好きな仕事に集中するための環境を大事にしているので、周りの人や世間体を気にしたりしない。仕事の効率や生活リズムが「最高に良い状態」を常に保つ努力をしている。買ったものを見せびらかしたりもしない。ミニマムライフとは、そういうことだ。
貧乏性から脱却してお金持ちへ
貧乏性から脱却してお金持ちになるには、世界に名を連ねる「超お金持ちのミニマリスト」を真似してみるのが良い。アップル創業者のスティーブ・ジョブズがミニマリストだったことは有名だし、フェイスブックCEOの「マーク・ザッカーバーグ」もミニマリストで知られる。
「物を持たないようにするだけで金持ちになれるの?」と言われるとそうじゃないけど、でもミニマリストになれば生活が楽になるのは間違いない。ポイントを3つに絞って見てみよう。
1.決断の回数が少ない
ドラえもんの「のび太」のように、いつも同じ服を来ているのがミニマリストの特徴だ。
簡単に説明すると「1日に僕たちが決断できる回数」は決まっていて、高いモチベーションを維持してシンプルに効率良く働くには、決断の回数を減らすのがおすすめという話である。
ミニマリストは同じ服しか持たないから、朝の決断回数が減る。服を買うときも、悩まない。
着る服だけではなくて、使うもの、やること、考えることなど、シンプルにシンプルを重ねて研ぎ澄まされたライフスタイルをしていると「決断の回数」を極端に減らすことができる。
2.ストレスが少ない
貧乏性の人は「収入がある度」もしくは「収入が上がる度」にモノを増やしてしまう。それと同時に、それらのモノが汚れてしまったり壊れてしまったり盗まれてしまったりすることへのストレスも増える。持ち運びができるものなら、失くしてしまうストレスもあるだろう。
例えば、最新の車やバイクや自転車、最新の家電製品、高級なソファや家具、お洒落な食器、ジュエリーなど装飾品、ブランド物の服やバッグなどに「囲まれて」暮らしていると、いつも「まだ買ったばかりなのに!」とか「これ高かったのに!」と言わなくてはならない。
対照的に、ミニマリストは「モノが増えるとストレスも増える」ことを知っているので、ただお金があるからといって新しいモノを買ったりはしない。心配することが少なく、ストレスの少ない毎日を送れ、大事なことに『集中』できる。これがミニマムライフの良いところだ。
3.浪費が少ない(代わりに投資が多い)
当たり前のことかも知れないけど、やはりこれも「ミニマリスト」の大きな特徴だ。
ミニマリストは不要なものやブランド製品を買わないので、浪費が少ない。お金持ちになっても、必要なもの以外には目もくれないのがミニマリストである。周りの人が持っているものを見て「羨ましい」と思うことはなく、欲しくもないものを見栄で買ったりはしない。
代わりに、抑えた出費は「仕事のこと」や「将来の自分」に投資をする。何が大事かを知っていて、数年後には「払ったお金より大きな資産となって返ってくるもの」にお金を使うのだ。
本当のミニマリストの凄いところは、これを躊躇いなくブレずにできるところである。
貧乏性からの脱却はいつでもできる
人生は何度でも変えられる。僕の人生だって、これからもっと良い人生にしていくつもりだ。
貧乏性から脱却するには、まず「貧乏性の人」と「ミニマリスト」の違いを理解すれば良い。
今回の記事では、隠れ貧乏性になってしまっている人(似非ミニマリスト)の存在にも触れたけど、本当にお金持ちになりたいなら、そうなってしまわないよう注意しなければならない。
そのうえで、ただひたすら真っ直ぐに好きなことで仕事をしていく。そうすれば、お金持ちになれるはずだ。お金持ちになること自体が人生の目的になってはいけないけど、人生を楽しむために「お金持ちになりたい」と思うことは全然悪くないのだから、胸を張れば良い。
さとり世代の僕たちは、この考え方を広めるために生まれてきたのかもしれない。