みんなは夫婦でのお金の管理ってどうしてるだろう? 忙しい夫婦ほど、お金の管理ができていないのでは? 確かに家計簿をつけるのって意外と面倒くさいし、僕もはじめは苦労した。でも、実際にやってみると、毎月の収支を驚くほど把握できるようになった。
僕たち夫婦の場合は『Googleスプレッドシート』を使って、僕が夫婦ふたりの収支をまとめて管理している。今回は、そのメリットと実践方法について簡単に紹介したいと思う。
スプレッドシートの利点
まずは、スプレッドシートを使うメリットをいくつかあげてみたい。
ここで言う「スプレッドシート」は、僕の場合 Googleスプレッドシート を使っているけど、いまや(あらゆるデバイスから無料で使えるという意味では)Microsoft が提供する Excel のオンライン版『Office Online』にも同じメリットがあるので、どちらでも構わない。
見える化にグラフを活用できる
スプレッドシートでは、あらかじめ収支の項目を分類しておくことで、簡単にグラフの表示ができてしまう。だから僕の場合、妻にはグラフを見せる。
どの項目にどれくらいお金を使っているのか把握したいなら円グラフを使うし、毎月の収支の変動を把握したいなら折れ線グラフ、貯金額の増減を把握したいなら棒グラフを使うといった具合である。
特に、貯金額の増減を棒グラフで見える化することは、モチベーションの向上にも繋がるのでぜひオススメしたいと思う。
あらゆるデバイスから更新可能
僕は、いわゆる『スマホ中毒』にはなりたくないので、もう3年以上スマホを持っていない人だけど、それでもなお「あらゆるデバイスから更新可能」というのは、大きなメリットだ。
例えば、夕方から夜に掛けてどこか食事へ出掛けたときなど、帰ってからわざわざパソコンを開き「スプレッドシート」に入力していくのは面倒だ。そんなときは、iPad のアプリを開いてササッと入力している(もちろん、Android タブレットでも同じことができる)。
逆に、スプレッドシートに入力しなければならない項目が多いときは、パソコンを使った方が便利だ。項目名を入力するのはパソコンのキーボードを使った方が断然早いし、当日の日付を複数のセルに一括入力するためには、Excel と同じショートカットキーを使うことができる。
カスタマイズが自由自在
スプレッドシートの凄いところは、カスタマイズが自由自在なところだ。家計簿で管理したい項目は、家庭によって「どこまで細かく」分類したいかなど違うはずなので、カスタマイズをできることで、より管理がしやすくなる。
管理項目のカスタマイズ以外にも、表示させたいグラフをしたり、別のスプレッドシートとの連携をさせたり、自動集計の方法をアレンジしたりと、すべてのニーズを満たしてくれる。
固定費や繰越金額は自動処理
スプレッドシートは『カスタマイズが自由自在』なので、毎月の固定費を独自テンプレートに組み込んだり、前月のシートから収支の差を自動で繰り越してきたりすることもできる。
例えば、固定費に関しては、保険料金などが当てはまる。また、ブログを書いている人なら、サーバーやドメインの料金など月割額に換算して固定費として把握することもできる。年間で支払う必要のある項目については、このようにして管理しておくとコストを意識しやすい。
それと、前月のシートから収支の差を自動で繰り越してくる処理は、年間グラフの自動生成をするときにも利用できる。
自己投資額の比率を計算できる
これは自己投資額に限ったことではないけど、スプレッドシートでは収支の集計だけでなく、特定の項目の金額を参照することにより、比率(パーセンテージ)の計算も簡単にできる。
僕の場合は、あらかじめ「自己投資」という支出項目を用意していて、収入の5%~10%を目標にお金を使うようにしている。他に考えられる使い方としては、エンゲル係数を計算することや、夫婦における出費の比率を計算することなどもある (笑)
Excel 関数を使う勉強になる
これをメリットとして捉えられるかは人次第だと思うけど、もし家計簿のスプレッドシートを自分でカスタマイズしていくと、それ自体が『Excel 関数を使う勉強』にもなる。
いわゆる Microsoft Excel や Google スプレッドシートのような『表計算ソフト』といのは、幅広い業務で利用されているので、使い方を知っておいて損することはない。使いこなせればスキルとしても役立つし、自分用の家計簿テンプレートもどんどん便利になっていくだろう。
どうやって管理するか?
具体的に、僕たち夫婦がどうやってお金を管理しているかも、まとめてみた。
とにかく夫婦で協力しあう
僕たち夫婦にはまだ子供がいないけど、お子さんが2人おられる「ゆみちんさん」という方のブログでも、夫婦で家計管理した方が良いと書かれていた。家計の管理をひとりでするのは、どう考えても無理があるだろう。
収支とも管理項目に『モレ』がないようにするには、とにかく夫婦で協力しあうことが大切になる。必ずレシートか領収証を貰うという点については、夫婦で徹底しなければならないし、定期的にお金についてのミーティングをおこなうことも必要になる。
なお僕たちは、節約を意識するよりも収入を上げるための努力を夫婦ふたりで実践している。僕が在宅ワークをはじめて3年目で収入が跳ね上がったことは、昨日も書いたとおりだ。
▲在宅ワーカーはコンビニの利用が少ないのもメリット
毎日コツコツつける
僕の経験からすると、家計簿は「毎日コツコツ」つける方が絶対に良い。レシートや領収証を溜めてしまうと、どれかレシートを失くしてしまったとしても、気付けなくなるからだ。
また、地方の小さなお店や自動販売機など、レシートを受け取ることができない支出もある。金額を忘れてしまう前にきちんと記録してしまおう(収入ついても同じで、友達や近所の人にモノを売ったとき、お祝い金を頂いたときなど、小さな臨時収入は特に忘れやすい)。
食料と日用品はレジで分類する
スーパーなどで買い物をするとき、僕はレジの人に「食料品」と「日用品」を順番に処理して貰えるよう『置き方』を工夫している。ちょっと面倒に思うかもしれないけど、こうしておくことで、あとでスプレッドシートに「食費」と「日用品」を分けて入力しやすくなる。
数字に強い方が管理する
Googleスプレッドシートの場合、ユーザー間で共有ができるので「ふたりで」家計簿をつけていくこともできるにはできる。だけど、僕たち夫婦は、僕ひとりですべてを管理した方が早いことが分かったので、妻にお金の出入りがあったときは報告して貰うようにしている。
ちなみに、妻がヘソクリをしている可能性は、僕の知る限りではない。収支の『見える化』を希望して「夫婦共同でのお金の管理」を提案してきたのは妻の方で、彼女は「数字に弱い」というだけなのだ。性格自体はマメなので、すべての収支をきちんと報告をしてくれている。
目的は全体収支の把握
僕たちが家計簿の管理に「スプレッドシート」を使うようになったのは、結婚してからすぐのことだった。はじめは管理方法のコツが分からなかったけど、目的を全体収支の把握に絞り、独自テンプレートには改良を重ねていった。
その結果、今の僕たちの場合、次のような項目で収支を分類している。
支出の部
- 食費
- 外食費
- 日用品
- プレゼント
- 医用費
- 家賃・宿泊滞在費
- 光熱費
- 通信費
- 交通費
- ペット養育費
- 僕の個人支出
- 妻の個人支出
- 旅費
- レジャー費
- 保険
- 税金
- ローン利息返済
- 銀行ATM手数料
- 僕の事業支出
- 妻の事業支出
- その他
収入の部
- 資産運用の利回り
- 僕の事業収入
- 妻の事業収入
- 臨時収入
- ブログの広告収入
- その他
お金が目に見えて貯まると快感
僕が独身の頃は、まさか結婚してから自分が家計簿をつけることになるとは思ってなかった。そもそも、家計簿というものに対して、あまり良いイメージすら持っていなかったと思う。
でも今では、余計な出費を減らして収入を増やすためには、家計簿は絶対につけた方が良いと思うようになった。今のスプレッドシートはとても進化していて、どんなデバイスを使ってもオンラインでサクサク操作できるようになったことも大きい。
これから結婚する人や、家計簿をつけたことがないという人は「スプレッドシート」を使って家計簿をつけてみて欲しい。お金が目に見えて貯まることは快感で、夫婦の絆を深めることや自分に自信をつけるのにも役立つと思う。
ちなみに、Google スプレッドシートとかはちょっと難しそうで抵抗があるという人の場合、普通に旧バージョンの Excel を使っても良いと思う。いつもパソコンを開くのはちょっと面倒だけど、何となく僕と似たような経験をされている気がする「SOHTAROさん」という方が、使いやすそうな「Excel ver.2007 家計簿テンプレート」を公開されているようなので。
今日のお話はここまで、さとり世代のミニマムライフより。